ステレオタイプと変化

本書は、「あなたの周りにあるであろうエイジズムと高齢者ステレオタイプについて一度考えてみる」ことから始まる。

男女における感情の差異や、家庭内・家庭外の位置について、いろいろと細部に宿るものはあるだろうが、アクティブな高齢者や彼らの強みの発揮が強調され過ぎると、介護や要支援を必要とする高齢者にとっては圧力として働くことも考えられ、つまり、できない自分の状況が望ましくない状況のように思わざる得ないことが懸念されもする、と本書は説く。

またステレオタイプそのものは今を狭めるが、狭い意味で「変化する高齢者」を拡げ評価すると、また同じ事にもなりかねないジレンマがあるのが現在である。

 

参考

「日本映画にみるエイジズム」    朴恵彬 著