私的財か公共財かの区別は、財そのものからは定まらない。
個人主義はもしかしたら公共財の分断を招いているかもしれない。
皮肉にも、生きづらさを「分かち合い」ながら。
それゆえ社会問題としての財政学なのである。
予算と財政民主主義の本質は、この財(物・事)をどう認識するかによる。
同じ教育は受けているが、決して生活状態においては、それに対する認識は千差万別である。
現在の財政赤字は、財政という中にこの「分断の不合理」(争い)を内包しているのである。
問題は財政が社会統合できるかである。
キーワード:税 社会保険
参考
「財政学の扉をひらく」 高端正幸 佐藤滋 著